INFPの転々白書

その時の価値観を書き殴る。

底辺のフリをするのは楽しい

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出典:Pixabay

積極的に何かを発信している人間の中には「元底辺でした!」って言ってる奴が多く存在する。その中でそれが事実なのは、多分わずか数パーセントだろう。

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貧乏人がウェブエンジニアになり、SNSで発信しまくり、本業も副業もウハウハになった!なんてストーリーは本当に稀有。

元底辺高卒ブッサブサがフリーランス作曲家になって月収150万!とかさ、現底辺高卒ブッサブサな俺をボコボコにして何が楽しいんだ?泣きっ面をてめーにDMで送ればいいのか?って感じ。

 

なぜこんな嘘が蔓延するのかなんて、考える間もなく理解できることだ。

サクセスストーリーは売れるからだ。

 

〇ドラマは、あくまでもドラマの中で体験するもの

誰かの言う「ドラマのような恋がしたい」なんてのは嘘だ。

ほぼ全ての人は、エンタメとして楽しんでいるだけだ。

サクセスストーリーも同じである。

「自分もこんな風に生きたい」だとか「この主人公から勇気がもらえる」だなんて言ってる奴は嘘つきである。

99.9%の奴はドラマが見たいだけなんだ。

俺は見誤った。0.1%の確率で、盛大なミスを犯した。

そして、いい年してようやく気が付いた。これまで出会ってきたみんな、意識しなくてもそのぐらい割り切る能力を持っていたんだなと。

おかしいと思ったんだよ。

あのドラマ面白いよねーとか言いながら、ミリ単位の可能性すら信じない奴ばっかりだったんだもん。

今思えば気付かない方が馬鹿すぎだろこんなん笑

 

スポーツなんかでもそうだ。

どんなにギリギリの試合を見て感動したって、ほとんどの人の感動はそこで終わりである。

渋谷の交差点でバカ騒ぎしたり、クソスレを立てて荒らし日頃の鬱憤を晴らすことが目的であって、そうでなくとも「感動したい」という目的さえ果たせれば良いのだろう。

ディズニーランドも同じことが言える。

着ぐるみの頭部がずり落ちるなんてアクシデントが起こったら、まず笑われるのだ。そのくせに普段は「ここはディズニーのキャラクターに満ちた世界だってことを私は理解してますよー」なんてツラしていられるのだ。

 

全員、ドラマをドラマと割り切る力を持っている、ということだ。

俺や俺と同じ奴のように、何でも現実と結び付けてしまう奴の存在なんざ、運営側も予測していないんだよ。

 

〇学歴と金

"夢を実現した=成功している人間の多くは、大学行きたいっていえば親が(条件付きで)お金を出してくれる人。"

そのくらいの予防線を早めに張っておくべきなんだろうな。

夢を持ってる人にとってこそ、この世は学歴社会。

夢をぶら下げてお偉いさんに合いに行けば、まず学歴をほじくり返されるのだから。

社会人にとって必要不可欠な情報だからこそ聞かれるのだ。

夢を持ってる人にとってこそ、この世は金。

目標とは、人生においては相対的に希少価値の高いものであって、金を使うことに渋ってはならないポイント。

特に今の時代、詰め込み教育ややりがい搾取と言われたかつてのやり方が否定され、他者の人格を重んじる方向へと軌道が修正されている。

役人はアホなので"ITについての勉強をしてどんどん導入してゆく"よりも、"今搾取できるものを他に探す"という方法を取る。

俺たちにとってそんな時代は、情熱だとか努力だとかの前に、金銭問題・賃金低下という壁がハッキリと見えるようになったため、金を持っているということはそれだけでランクというかステージが高いのである。

 

〇もはやマルチな才能が当たり前になっている

学歴と金は、スキルを包括している。

何か一つのことが出来ても、素人は名を売ることはできない。

かつては一般には未知数であった専門的なスキルが、今ではみじん切りにされパッケージ化された惣菜のごとく店先に並べられている時代だ。月1000円で何でも教わることが出来るのだ。

この状態がある程度継続された現代、やるのは当たり前となってきている。

意識の高い環境に生まれ、意識の高い連中と共に生きてきた奴は、自然と様々なスキルを身につけてゆく。

色々なことが出来るようになって、ようやく一人前なのである。

つまり、表に出るためには忙しくなければならない。

それが出来ないから底辺になり、そしてそれが出来ないから底辺であり続ける。

 

一方で、裏で誰かが動かなければ、何も表に浮き上がることはできない。

忙しい人間の裏で働いている人は楽だろうか。当然、そんなはずもなく、比例して多忙である。

彼らもまたマルチな才能の持ち主だ。

物心ついたころから親にさりげなく様々なことを教わり、なんとなくという理由で大学へ行くことができ、多才を発揮してゆく若者であったのだろう。

そして世界の核心に近い職種や階級にいる奴らこそそういう人間。

 

底辺は、嘘のサクセスストーリーや、ある程度定められたしきたりによって時間と金を搾取されてゆく。

多忙にならなければ底辺を抜け出せないという辛い現実があまりにも痛そうなので、できるだけ現状維持をしたまま成り上がれる方法を無意識のうちに探し出そうとするのである。

 

まあ、良いわな。

それも人生だね。

俺どうすっかな〜。