INFPの転々白書

その時の価値観を書き殴る。

恋愛リアリティーショーが意味するもの

どうも、恋愛リアリティーショー見たことない私です。

なんかニュースアプリ見てたら、今日好きっていう恋愛リアリティーショーの出演者が結婚するとかで話題だそうな。

 

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出典:Pixabay

こういう、恋愛リアリティーショーなる作品がヒットしている背景を考察してみると興味深い点がある。ディズニーランド効果とでもいうべきか。夢か現実か、その狭間かを体験することの面白さに、だれもかれもが夢中になっている。

現代人が抱く"ギリギリリアルなジャンクフード的なニーズ"にこたえている点だ。

 

恋愛リアリティーショーはドラマよりもリアルで面白いという声を聴いた。この意見を聞いたとき、俺は「世の中、いつの時代でも"身近に感じるフィクション"って需要あるんだな」と思った。

俺もクローバーフィールドとかブレアヴィッチプロジェクトとかノロイとか、その手のモキュメンタリーは好きなので、気持ちはよく分かる。「ありそうだけど、ない。でもありそう」っていう不安定な柱の上を渡っていく感覚だ。

 

〇リアルとはいえ、非現実的である絶妙なライン

高校生という時期は多感だ。性、進路、人間関係など、人には見せないが頭を抱えるものだ。

性への興味と行為は大学に入って伴われる人はいまだに多いだろうが、逆に言えば高校生の間に甘いデートしたりキスする?しない?的な夢のような時間を過ごすことなんて「現実的じゃない」と悲観する人が多いだろう。多分。

俺はひねくれ者なので「いや実際俺が知らないだけで皆ブチュブチュやってんのか?」とか思っていたが。

恋愛リアリティーショーはあくまでもドキュメント風のドラマなので、フィクションである。

高校生がこんな頻繁にくっついたり離れたりなんていうのはおかしいことぐらい、みな気付いている。だって実際こんなこと身近で起きてたら頭おかしなるで。検索したら裏側のドロドロとした実情が多量に出てくるし、炎上もするしな。それ以前に、出演者の男は顔小さいわスタイルいいわのモデル体型だったりするし、女の子もみなしおらしく可愛い。選ばれた人間しかおらん。

しかし妙にリアルな描写も放り込まれている。この辺が演出の腕の見せ所なのだろう。演者が高校生ぽい価値観出したり、気軽に行けそうな場所でデートしてたりなど、身近な存在なんやでアピールをすることで、視聴者はドラマと自分との間の距離感を近くしたり遠くしたりする。結果飽きさせない構成にしている。

 

〇視聴者が見たいのはドラマではなく疑似ドラマ

「イチャついてんのがむかつく」とかいう意見は置いといて、

ドラマ性:ドキュメント = 5 : 5

くらいでしょうかね、この手の番組は。

俺の好きなクローバーフィールドという映画は、終始ビデオカメラ視点で進んでゆくことで臨場感・現実的空間を出している映画だ。バケモノとか普通に出てくる笑。なのになぜだか「現実的に見える」ようになっている。あまりに現実に近すぎると、ストレス社会に揉まれている現代人にとっては少々鬱陶しい作品になり、嫌悪されてしまう。今はまさにそんな時代である。

異世界なろう系(異世界いったらモテモテ最強男になりましたみてーなやつ)が大ヒットするほど、現実的な努力だの人との繋がりだのに皆疲弊している。

努力する主人公見てるのは好きだけど、自分じゃやりたくないし、友達にもしたくない。身近で目に見える努力論なんて求めていない。

こういう傾向になったのだろう。

しかし、しつこいようだが、あまりにもドラマらしい展開なんかではつまらないのだろう。リアルではなさすぎる、という理由でだ。

ラブソングなんかを聴くとき、俺みたいに一々「こんな体験ねーよ」なんて思う人は少数であることに俺は最近気が付いた。

「実際にはないんだけど、あった気がするし今後あると思う。」

この、不安定で論理的ではない感覚が、現代の多くの消費者が抱くニーズ。

 

〇ズレ

考えれば考えるほど、悲しいというか切ないというか。いや良いんだけどさ。

一体、現代はどこへ収束するのだろうか。

現実と理想の間にあるズレ。そしてそのズレている部分を上手く具現化し商品化したものが売れまくる事実。

こう書くと別に深刻な問題はない・・・。日本と他国との間で戦争起きてないし、大型の地震がきたって日本人はくじけない。おそらく、そういう底力や地力は今後もなくならない。

しかし、俺も含めてだが、非現実的な理想を抱いた後の行動が、"それを追いかける"のではなく"消費して満腹期間を得る・伸ばす"というのは・・・うーんうーんってなる。

だが、じゃあどうすればええの?って感じなんだよねえ。努力はあまり報われないという悲観的で現実主義的な事実があまりにも多く存在するように見えるのだ。どこへ行っても、そういう風景を押し付けられる感覚が、日本にはある。

事実、こういう恋愛リアリティーショーに対して否定的な意見を見てみると「ありえないから」というのが目立つ。確かにありえないのだ。それはそれで分かる。俺もディズニーランドとか好きちゃうし。夢の国ってソレおまえ、じゃあそこでゴミ拾いしたり飯作ったりする人いなくても経営成り立つはずやろ。成り立たないってことはゴミ捨てたり飯注文するやつがおるってことやろ。夢ちゃうやんけ。人間やんけ。って思ってる。なぜこんなにもネガティブなのだろうか俺は。

 

俺はやりたいことが山ほどある。一生勉強が終わらないことも覚悟している。楽しいっちゃ楽しいし、幸せといえばそうなのだが、それでも「こんなんで良いのか?もう少し世の常識に合わせた方がいいんじゃないか?」と強烈に思うことも多いのである。健康なうちにもっと金を稼ぐこと考えるべきじゃないか?って。ただめんどくさがっているだけなんじゃないかと思うわけ。

現実を直視すれば、はっきり言って寝てる暇なんてない。身もふたもない言い方をすると全員そうなのだ。みんな、寝てる暇があっていいのだろうかと考えかねない現実・現代を生きている。そんな日々を過ごしている最中に見つけた、ドキュメンタリー風ドラマ。現実と理想の狭間の疑似体験。そりゃ見るよね・・・って話である。

 

〇まとめ

16歳、17歳で結婚とか大丈夫かよって思ったが、調べてみると収入はんぱないらしので大丈夫だと思います(適当)